自動車に関する税金の種類、支払い時期|今さら聞けない納税に関するあれこれ

豆知識

自動車を所有する者の義務といえば、各種税金の納税ですよね。

しかし、初めての自動車購入で

税金のことがよくわからない方もいるかと思います。

 

また、何年か自動車に乗っている方でも

どんな種類の税金があるのか、ド忘れして気になって眠れない方もいるでしょう。

 

今回は、自動車に関係する税金について

種類や納税時期など、いろいろ見ていきましょう。

 

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自動車に関わる税金は9種類もある!?

 

自動車の税金といっても多くの種類があります。

課税される物や時期が違うので、ひとつひとつ見ていきましょう。

 

 

自動車税、または軽自動車税

1年に1度、支払う税金。

 

自動車重量税

車検時に同時に支払う税金。

 

自動車取得税

自動車の購入時にかかる税金。

 

・ガソリン税(揮発油税+地方揮発油税)または軽油引取税、石油ガス税

ガソリンや軽油、ガスなどの燃料にかかる税金。

 

・環境税

こちらも同じく燃料にかかる税金。

 

細かく分けて9種類ですね。

 

自動車にかかるそれぞれの税金の税率や納税時期

 

簡単な説明はしましたが、

ここからは細かい内容や税金を支払う時期について

説明させていただきます。

 

●自動車税、軽自動車税

 

自動車税は、4月1日午前0時の時点での自動車の所有者に対して課税される税金です。

その年の5月31日が納付期限となっています。

※青森県、秋田県は条例によって6月末を納付期限としています。

 

自動車税は4月~3月までの1年分を支払うものですが、

年度の途中で自動車を購入して、新規登録する場合は

購入した月の次の月から数えて3月分までを納付する必要があります。

(10月20日に購入した場合、11月~3月までの5ヶ月分を納付。)

 

また、年度の途中で廃車手続きをして登録を抹消する場合は

抹消した月の次の月から数えて3月分までの税額が還付されます。

(9月10日に抹消手続きをした場合、10月~3月までの6ヶ月分が戻ってくる。)

 

自動車税の具体的な税額は、排気量に応じて決まります。

排気量 税額 グリーン化税制
1,000cc以下 29,500円 33,900円
1,001cc~1,500cc 34,500円 39,600円
1,501cc~2,000cc 39,500円 45,400円
2,001cc~2,500cc 45,000円 51,700円
2,501cc~3,000cc 51,000円 58,600円
3,001cc~3,500cc 58,000円 66,700円
3,501cc~4,000cc 66,500円 76,400円
4,001cc~4,500cc 76,500円 87,900円
4,501cc~6,000cc 88,000円 101,200円
6,001cc以上 111,000円 127,600円

 

表にある、「グリーン化税制」という特例は

「新車新規登録から13年が経過したガソリン車・LPG車」

「新車新規登録から11年が経過したディーゼル車」

に対して税率を15%上乗せした金額を徴収するものです。

 

→LPG車とは?

 

軽自動車税は、乗用の自家用車が10,800円です。

各市町村によって、1.5倍まで増税できるので、地域によって変わる場合があります。

また、軽自動車税も同じくグリーン化税制が適用されます。

 

●自動車重量税

 

自動車重量税は、自動車の重量に応じて課税される税金です。

 

重量税は、車検のタイミングで課税されます。

新車で購入した場合、購入時→購入から3年後→以降2年ごとに課税されます。

 

新車購入時の3年分の重量税と、2回目以降の2年分の重量税は若干税額が変わります。

具体的な税額はこちら↓

 

車両重量 3年(新車) 2年
~500kg 12,300円 8,200円
~1000kg 24,600円 16,400円
~1500kg 36,900円 24,600円
~2000kg 49,200円 32,800円
~2500kg 61,500円 41,000円
~3000kg 73,800円 49,200円

 

環境性能の高いエコカーなどであれば減税が適用されますが

ここでは通常の税額のみの記載とさせていただきます。

 

細かい税額を知りたい方はこちらのサイトをご覧下さい。

自動車重量税の税額一覧

 

こちらも自動車税と同じく途中で登録抹消すると

残っている月分だけ還付を受けることができます。

 

●自動車取得税

 

自動車取得税とは、取得金額が50万円を超える自動車に対して、

都道府県が課税する税金のことです。

課税されるタイミングは、もちろん自動車を購入したタイミングです。

 

計算式は、

 課税標準基準額 × 残価率 = 取得価額 

 取得価額 × 3% = 自動車取得税 

 

「課税標準基準額」とは、購入時の代金ではなく、

「自動車取得税の課税標準基準額及び税額一覧表」という

税務署等で使用されている表に記載されている車種・グレードごとの金額です。

目安として、新車価格の約90%程度と言われています。

 

これに対して「残価率」という

取得した自動車の経過年数ごとに決められた倍率で算出して

現在の価値に相当する金額「取得価額」を求めます。

 

新車で購入した場合は、経過年数0年となるので

残価率は「1.0」となります。

1年経過すると「0.681」、そこから半年ごとに倍率が変わります。

以下の表に記載します。

 

年数 0年 1年 1.5年 2年 2.5年 3年
残価率 1.0 0.681 0.561 0.464 0.382 0.316
年数 3.5年 4年 4.5年 5年 5.5年 6年
残価率 0.261 0.215 0.177 0.146 0.121 0.100

 

そして、これで出てきた取得価額の3%が自動車取得税として課税されます。

 

例えば、200万円の新車を購入したとします。

すると、計算式は・・・。

 

課税標準基準額(新車価格のおよそ90%) × 残価率 = 取得価額 なので

(200万×90%) × 1.0 = 180万

 

そして、取得価額 × 3% = 自動車取得税 なので

180万 × 3% = 54000 となります。

 

最初にも書きましたが、取得価額が50万円以下の場合は課税されません。

 

この自動車取得税ですが、自動車業界から多くの批判があり

2014年の消費税8%への引き上げの際には税率が引き下げられました。

 

これから消費税10%への引き上げが行われると思いますが

その際には、自動車取得税は廃止される予定だそうです。

 

●ガソリン税(揮発油税+地方揮発油税)

 

ガソリン税とは、正確には、揮発油税、地方揮発油税のことを指します。

現在ガソリン税は、1リットルあたり53.8円の税金が課されています。

 

これには、本来の税率である「本則税率」と

本来の税額に暫定して上乗せされた「暫定税率」があります。

 

  揮発油税 地方揮発油税 合計
本則税率 24.3円 4.4円 28.7円
暫定税率 24.3円 0.8円 25.1円
合計 48.6円 5.2円 53.8円

 

「暫定税率」については、暫定的に上乗せされたものと言いましたが

「租税特別措置法」に記載されている内容によると

2008年5月1日から、当分の間・・・。

という、ふんわりとした決め方をされています。

もう10年ほど経ってしまいましたが。

 

●軽油引取税、石油ガス税

 

・軽油引取税

軽油引取税は、軽油に課税される税金です。

ガソリン税と同じく「本則税率」「暫定税率」があります。

本則税率が「15.0円」、暫定税率が「17.1円」

合計して「32.1円」が軽油引取税となっています。

 

・石油ガス税

石油ガス税は、LPG自動車の燃料用の石油ガスに課される税金です。

こちらは1kgあたり「17.5円」が課税されています。

 

LPG自動車は主にタクシーなどに使用されている車両ですね。

詳しい内容が知りたい方はこちらの記事をご覧下さい。

→LPG自動車(LPガス車、プロパン車)とは?一般に普及しない理由は?

 

●環境税

 

環境税とは、環境負荷の抑制を目的とした税金です。

こちらは1リットルあたり「0.25円」が課税されています。

 

現在は特に環境に対する面で、多くの課題があるので

これから環境税は徐々に引き上げられていくだろうと予想されています。

最終的には1リットルあたり「5.0円」程度になるのでは?と言われています。

 

まとめ

 

税金について不明だったことは、しっかりと思い出せましたか?

 

自動車を運転する人間は、運転する環境の整備費用や

環境汚染に対する対策費用としても税金を払う必要があります。

 

税金が高すぎる!と声を上げたい気持ちはわかりますが

皆さんで協力して税金を納めて、

安心して運転することができる道路環境を整備してくれることを期待しましょう。

 

今回、税金の種類について紹介させて頂きましたが

その支払った税金が、どのように使われているのか気になりますか?

もし気になったら、こちらの記事も読んでみてくださいね。

→自動車の税金の使い道|一体何に使われているのか?

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